夏の終わり。暑さはまだ残っていますが、朝晩だんだんと秋の気配を感じるこの頃になりました。さて9月の文庫をお休みして、10月に再びあのイベントをやります。
「天良文庫 presents 夜空の幻燈会」です!
昨年初めての時は、多くの奇跡が重なり、無事開催することができました。(第1回:夜空の幻燈会の様子はこちらへ)野外でのスライド上映+朗読会の企画を承諾くださった小林敏也さん、会場を貸してくださったBond…さん、朗読の渡邊純子さん、夜空を晴らしてくれた天国の天良、他にも沢山の皆様のおかげで開催できた夢のような一夜でした。本当にありがとうございました。
そんな会の第2回目を無謀にも開催しようと考えたのは6月のこと。あれから3ヶ月、なんとか目処が立ち、目下準備を進めているところです。ドキドキ不安も大きいですが、期待はそれ以上!この記事を読んでくださる皆様にも、どうかこの想いが届きますように・・。
以下ご案内のチラシと概要、その下に企画に至った経緯や想いを綴っています。あいかわらず長くなりますので、適当なところを拾い読みいただき、当日ご参加いただけたら嬉しいです。
大切なご家族やご友人と、もちろんお一人でも、子どもから大人まで一堂に会して、「幻燈の世界」を味わい、すてきな一夜を一緒に過ごしましょう!!天良もきっと会場に居てくれると思います。


天良文庫 presents 夜空の幻燈会 〜 オツベルと象 〜
【日時】2025年10月13日(月祝) 開場17:45〜 開演18:00〜19:30
【会場】水の駅「ビュー福島潟」6F 展望ホール(新潟市北区前新田乙493)
【内容】
①『オツベルと象』(作 宮沢賢治 画 小林敏也)のスライド上映+朗読+音楽
スライド作成・操作:小林敏也 朗読:佐藤明子 チェロ演奏:前田美華
演奏曲目(予定): バッハ「無伴奏チェロ組曲」より数曲、サン=サーンス「動物の謝肉祭」より「象」「白鳥」
②小林敏也『オツベルと象』原画展示(5点を予定)
③小林敏也 画本・宮沢賢治関連本・「雨ニモマケズ」ゑはがきセット、関連グッズの販売(新潟市東区の旬果甘味店rucotoさんとの限定コラボ⭐︎「象と夜空のクッキー」販売も。20セット限定なのでお早めに!)
④ピアノ演奏 演奏者:桾沢直
演奏曲目:坂本龍一作曲「Shining Boy & Little Randy」(映画『星になった少年』主題歌の坂本本人アレンジによるピアノ曲)/「Merry Christmas Mr.Lawrence」(戦場のメリークリスマス)
【参加費】大人 1,000円/子ども(4歳〜高校生まで)500円
※当日会場受付にてお支払いください(現金のみ)
※赤ちゃん、小さなお子様連れ、ご家族での参加大歓迎です!!
【参加方法】Googleフォームよりお申し込みください。(10/6頃まで受付予定)
※上記フォームからのお申し込みが難しい方は、以下【問い合わせ先】まで「お名前・参加人数・代表者連絡先・何でこのイベントを知ったか」をお知らせください。
【問い合わせ先】電話 080-4051-1211(ぐみざわ) メール sorabunko.niigata⭐︎gmail.com
(⭐︎を@にしてお送りください)
【主催】天良文庫 【Special Thanks to】小林敏也様、佐藤明子様、前田美華様、家族のみんな
【協力】北書店 佐藤雄一様、rucoto 佐藤千裕様、水の駅「ビュー福島潟」、砂丘館 大倉宏様、好学社、ほか天良文庫サポーターのみなさま
〜来場にあたってのお願い〜
●上映中は写真・動画撮影、録音はご遠慮ください。別途撮影タイムを設けます ●会場にてアンケートとカンパのご協力をお願いいたします ●会場内飲食は可能ですが、ゴミは各自お持ち帰りください
〜プロフィール紹介〜
[作] 宮沢 賢治(1896-1933)…岩手県花巻市出身の詩人・童話作家。農学校を卒業後、仏教信仰と農民の生活に根ざした創作活動を行う。代表作に「雨ニモマケズ」「銀河鉄道の夜」など。
[画・スライド作成・操作] 小林 敏也(こばやしとしや)…アナログのイラストレーションとデザインをする。文字と絵、紙と印刷にこだわりながら、東京・青梅市に「山猫あとりゑ」を営む。「画本 宮沢賢治」シリーズ16冊(好学社)と他4冊の賢治本(パロル舎)がある。最新作は、『うねゆたかの田んぼの絵本』全5巻(農文協)。
[朗読] 佐藤 明子(さとうあきこ)…絵本好き、ジャズ好き。2009年より、ジャズバーなどで、朗読と音楽の「大人のための絵本LIVE」を不定期に開催。2012年に小林氏と幻燈会『セロ弾きのゴーシュ』に出演。ビュー福島潟を含む新潟市各所にて開催したこの会は好評を博す。生の声や音楽との、一期一会の出会いを大切に思っている。
【チェロ演奏】前田美華(まえだみか)…新潟市出身。桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業。渋谷陽子、松波恵子各氏に師事。現在、ソロ、室内楽の演奏会や出張演奏を行う。CELLO SCHOOL主宰。県立新潟中央高等学校音楽科非常勤講師。HPはこちら
【ピアノ演奏】桾沢直(ぐみざわなお)…東京生まれ、新潟育ちの高校1年生。4歳からピアノを続ける。写真部所属。日頃より母の文庫活動を支えている。
[企画・司会進行】 桾沢 厚子(ぐみざわあつこ)…東京生まれ、新潟暮らし14年。次男・天良(そら5ヶ月)の早逝をきっかけに自宅で地域の子ども達に向け読み聞かせや絵本の貸し出し、うた、創作活動を行う「天良文庫」を2023年より始める。幼い頃の町内会の屋外上映会と大学時代の先生の絵本の幻燈会が忘れられず2024年、本企画を立てる。
〜「夜空の幻燈会」企画にあたって(2024年最初の想い)〜
『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』などで知られる童話作家の宮沢賢治。その作品に魅せられ、数多くの「画本(えほん) 宮沢賢治」シリーズ(計16冊と賢治関連本4冊)を制作してきたデザイナー・イラストレーターの小林敏也氏(東京都青梅市在住)。2012年小林氏の画本を新潟の北書店で初めて目にした時、「良い本(というより「もの」)と出会った」という直感的な感動があり、これは手元に置きたいという気持ちで『やまなし』『土神と狐』の2冊を購入しました。その後も画本と出会うたび買い集め、賢治作品に通底する自然や生き物たち、ひいては宇宙を想うような世界観や宗教的な精神世界が、小林氏のスクラッチと呼ばれる技法を用いた独特の版画絵や文字の配置など見事なエディトリアル・デザインによって「本」の形でいつでも手に取って味わえることが嬉しく、それらは大切な存在になっています。賢治の童話『やまなし』や『雪わたり』に登場する「幻燈」という言葉に触発されたのでしょうか、何年も前から小林氏は「幻燈会」(スライド上映+音楽と朗読)という形で賢治作品を発表されていることを知りました。新潟でも『セロ弾きのゴーシュ』を2012年にビュー福島潟で上映されています。
時は巡り2023年、幼い息子の旅立ちをきっかに、「本はせいかつのとも」との考えのもと自宅を開放し、地域の子どもたちに絵本の読み聞かせや創作活動、うた、子どもの本の貸し出しを行なう天良文庫を始めた私は1年余り世話人として家庭文庫の活動をしながら、いつしか東京・小平市で「どんぐりの会」が主催しているような屋外での「幻燈会」を新潟でも味わってみたいという思いを募らせていました。絵本の読み聞かせや朗読、アニメーション映画とは異なり、「画本 宮沢賢治」の世界が本から飛び出し目の前の映像となって立ち現れる。そんな経験は子どもだけでなく、大人にとっても非日常の面白いものになるはず…。本を介して地域の子ども達と触れ合い、心豊かに成長をするようにとの願いを込めて活動をするようになった今だからこそ、このような想像力を拡げてくれる非日常体験をぜひ地域の方とともに共有する機会を創りたいと思い、「夜空の幻燈会」を企画しました。自費かつ自力での開催ですので、多くの方の協力が必要な企画です。ぜひご賛同いただき、ここ新潟で「夜空の幻燈会」を実現できればと思います。(企画・責任者:桾沢厚子)
〜補足〜
*『オツベルと象』の選定理由
作者の小林氏がとあるインタビューで「一番好きな作品は『オツベルと象』です」と語っていらしたので、この作品には氏の賢治作品を表現する“モチベーションの原点”があるのではないかと感じたのが最初のきっかけです。小平市の「月夜の幻燈会」でも記念すべき第1回(2009年9月)の演目が『オツベルと象』だったのも、偶然ではない気がします。この画本は全ページ・クラフト紙を使用、その中で主人公の白象が柔らかく儚げなのが印象的です。また虐げられた白象を助けに、仲間の象たちが怒って大地主のオツベル邸へ攻め入るシーンは大迫力の観音開きで描かれ、圧倒されました。幻燈会ではまた違った表現になると思いますが、小林氏のスクラッチによる版画絵の魅力を朗読の語りとともに十二分に味わえる演目だと思い、今回選びました。





また個人的な動機ではありますが、本企画を立てる際、『星になった少年』(2005年/東宝)という映画を観ていたことも理由の一つです。「象使い」になる夢を持った少年が、本場タイに渡り日本人で初めてその夢を叶え帰国します。日本にいる象たちが幸せに暮らせるような国を作りたいと奮闘していた矢先、交通事故死という運命に遭い、残された家族が現在の「市原ぞうの国」を創ることにつながっていくという実話を元にした映画でした。作中でのアジアゾウと少年の関係性・絆に惹かれ、実際に6月、「市原ぞうの国」を訪れました。そこで、間近にゾウに触れることができ、人と共に生きるゾウの姿、象使いとの信頼ある様子やゾウの親子間、仲間同士の愛情深い様子などを知ることができ、賢治の『オツベルと象』のストーリーが真にせまって体に染み込んできたことがもう一つの理由です。奥深く気高いゾウという生き物と人間の在り方の違い、しかし一見弱くも見える人間にも尊厳や与えられた役割がある。その中で「いかにして生きるべきか、命を全うすべきか」と、童話という形を通して賢治は私たち後世の者たちに問うているような気がします。




*「夜空の幻燈会」開催日について
悲しい時も楽しい時も本は私たちの傍らにあって、生活を彩ってくれたり、時にはその中の言葉に救われたり、支えになったりする。本の向こう側には世界があり、私たちのいる〝今ここ〟の時空を自由自在に広げてくれる。生活を共にする良き本は、その人のその後の人生の良き友になるのではないか。そんな本との出会いの場を地域の子どもたちとともにつくり、一緒に成長していきたい−。家庭文庫を始めるにあたり私はそう想い描きました。文庫を始めた直接的なきっかけは次男・天良(生後5ヶ月と25日)の旅立ちです。2025年10月14日で3年を迎えます。2022年の秋、天良が亡くなってから見上げる空はそれまでと違い、天良の存在をより強く感じ、事ある毎に天に向かって言葉を語りかける大切なものになりました。秋の夜空に浮かぶ星は、流星のように旅立った天良を想わずにはいられません。そんな天良のいる世界とのつながりを感じられる夜空の下、宮沢賢治の画本を飛び出したお話の世界を皆と旅したいと思い、「夜空の幻燈会」開催日を息子が旅立った10月13日の夜としました。
*開催場所について
今回は残念ながら前回会場だったBond…さんのご都合がつかず、北区にある「ビュー福島潟」6階の展望ホールを選びました。2012年に小林氏も出演された『セロ弾きのゴーシュ』幻燈会の開催経験があること、駐車場やホール設備が整っていることに加え、天候に左右されず、「ビュー福島潟」の施設営業終了後の開催なので集う人たちにとって集中した空間・時間の確保ができることなど全ての条件が整っていました。屋内とはいえ、カーテンを開けばほぼ全方位ガラス張りの建物のため、夜空を背景としたスクリーン上映が可能。また音がよく響き音楽の生演奏にも最適で、今回の「夜空の幻燈会」にぴったりなこの上なく恵まれたホールです。(以下、夜の会場下見の様子↓)




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