怒涛のように過ぎて行った8月、締めくくりはやはり天良文庫・8月の会です。
今回は2つ、新しいことに挑戦しました。1つは「読み聞かせのゲストをお招きする」こと。もう1つは「録画させてもらった作者の生の声、しかも土佐弁!で絵本を味わう」こと。
最初に私が1冊、谷内こうたさんの『なつのあさ』を読んだあと、先週訪れた加茂市の「絵本の家 とんとん」の山田泰子さんに『めっきらもっきらどおん どん』の大型絵本を読み聞かせしていただきました。山田さんは初めてお会いした際、『めっきら…』は読むのが大の得意で、もうそらでも言えるくらいだとおっしゃっていたので、「おお!」それは聞いてみたいと思い、「ぜひ夏の天良文庫でお願いします」とその場の勢いでお願いしてしまったのでした。そんな私の急な思いつきに「ええ、予定が空いていれば行きますよ!」との嬉しいお返事。また10年という長い日々文庫活動をやってこられた山田さんだからこそ、我が家に来ていただいて、今後の天良文庫についてより具体的なアドバイスがいただけるかもしれないと思い、今回そういった意味でもありがたいゲストとともに開催した天良文庫でした。
読み聞かせに入る前、山田さんは子どもたちの注目を絵本に向けるべく、手遊び歌をやってくださりました。あとで調べたら「一本指の拍手」という手遊びのようで、最初は一本指で小さな拍手をして、どんな音?と子どもたちにたずねながら本数を増やしていって、5本指(手全体)で拍手しておしまい、といった内容です。いつのまにか子どもたちも真似してやっていて可愛らしかったですし、こうやって子どもの集中をつくっていくのだなと、元・保育士の山田さんの場の作り方に「なるほどな〜」と思いました。子どもたちの注目が集まったところで、さっそく大型絵本『めっきらもっきらどおん どん』の読み聞かせを開始!




私と娘が本をめくる助っ人となって、読み進めました。この本、向きが縦長になる箇所もあり、しかも大型本ではけっこう動きが大きくなるため、2人がかりでした。子どもたちの反応は、、、いつもと違って迫力があったようで「面白かった!」との声も。私もめくりながら山田さんのお声を聞いていて、「ちんぷくまんぷく あっぺらこのきんぴらこ じょんがらぴこたこ めっきらもっきらどおん どん」とでたらめに主人公のかんたが歌う場面で、あ〜私と全然違う!歌も読むスピードも、と新鮮で聴き入ってしまいました。絵本は本当に読む人のニュアンス、解釈、発する声でこんなにも変わるものかと改めて感じたとともに、山田さんの歌はなんだか耳に残るなぁと思いました。
実は山田さんを新潟駅まで帰りにお送りする際、「なぜ保育士になられたんですか?」とお尋ねしたら「私は最初、NHKのおはなしのお姉さん(※1970年代初期に「おはなしこんにちは」という番組でお姉さんが、人形たちと一緒に絵本の読み聞かせをするコーナーがあり、神保共子さん・田島令子さんら当時の女優がそのお姉さんを担当していたとのこと)になりたかったの」という意外なお返事!なるほど、もともとお話のお姉さんになりたかったという山田さんの子どもの頃の思いが、保育士という仕事に出会わせ、また「絵本の家」をつくり、こうして子ども達に絵本の読み聞かせや昔話をしているという今の山田さんに至らしめる道を創っていったのだなと思うととても素敵で感慨深い思いがしました。
そんなこんなで、まさしく「おはなしのお姉さん」となった山田さんの読み聞かせをたっぷり堪能させてもらってから、次の絵本『にちよういち』へ移りました。
作者の西村繁男さんのお宅を8/13にお尋ねして朗読する様子を録画させてもらった話は、先日のブログで書かせてもらいました。そんな西村さんの声をバックのテレビ画面に映しつつ、その手前で私が絵本をめくっていくという方法をとりました。この時は西村さんが話している様子がわかる方が良かれと思って映像を映すことも同時にやったのですが、これが後からわかる感想で、「声だけ」にすればよかったなぁという反省を生んでしまうのでした。


映像を流しつつの絵本を見せたのは、時間にして5分ちょっと。子どもたちは集中はしてくれていたのですが、映像と絵本、どちらに意識を向けていいのかきっと迷ったのだと思います。ある子は、映像の方に気をとられ「なんだか話が入ってこなかった」との声。またある子は「お店がたくさん並んでおもしろそうだった。でも話してるのが難しかった」と素直な感想も聞こえてきました。一方、お子さんが小さい頃にすでに読んでいた経験がある親子さん。そのお母さんは土佐弁の話し方が自分がしゃべるとたどたどしくなるところを、言葉の雰囲気をつかむことができたとおっしゃってくださいました。
やっぱり絵本は〝絵があってこその絵本〟なのだなと強く感じました。もちろん耳からも情報は入ってきますが、絵を引き立たせて見せてあげる必要があったのか!と、私は子どもたちの声を聞いて初めて気づいたのでした。。。遅かった〜!!ということで今回の反省を生かし、西村さんの『にちよういち』を声のみにしてまたどこかでリベンジしたいと思っています。今回聞けなかった方も、その機会をどうぞお楽しみに!!




その後、もう一冊私が『とこちゃんはどこ』を読んで読み聞かせは終了。『とこちゃんはどこ』は私が幼稚園の頃親に買ってもらった絵本(年季が入っている!)をそのまま使い、私もあの頃大好きだったので今回選んだのですが、子どもたちが「とこちゃんはどこ?」の問いかけに、だーっと3、4人近寄ってきて「ここ!」とか目を輝かせて答えてくれるのが楽しく、やっぱりかこさとしさんの絵も色づかいも松岡享子さんの文章も秀逸だな、子どもの心をつかむんだなぁと感動しました。
読み聞かせの後は、3チームに分かれて順々にマイキーホルダーづくり。好きな色のフェルトに、細かいパーツとアルファベットや数字のシールを組み合わせ、オリジナルなデザインに仕上げていきます。前回に引き続き、助っ人に来てくれた大学生のポオラさんや「とんとん」の山田さん、お母さん方も子どもたちにしっかりついて、細かな作業を手伝ってくださりました。





あっという間にキーホルダーは完成!なかなかその子らしいチョイスや作りで、こだわりも感じられて最終的にはみんなどれも可愛くできあがって、「やってよかったなぁ」と思いました。

子どもたちはこの間も、好きなおもちゃで遊んだり、家の中を行ったり来たりの遊びに夢中に。すぐに家の中がカオス状態…。その一方で、お手伝いに来てくれたお母さんのお一人は、子育ての大先輩であり、子育て中のママさん方の支援やカウンセリングなどもなさっている「とんとん」の山田さんに子育てのお悩みを相談されたり、「絵本の家 とんとん」にぜひ行ってみたい!と山田さんとお話されていたお母さんもいて、とても有意義な時間を過ごさせてもらったなと思います。
遊びに夢中な子ども達、怪我しないかヒヤヒヤすることも多々ありますが、なんとか無事8月の会も終えることができました。ゲストの山田さん、西村さん、そしてお手伝いのみなさま、ありがとうございました!!




今回、私も山田さんから色々な文庫活動へのアドバイスをいただき、大変ありがたかったです。新たなことに挑戦してみたり、若干突っ走り気味に活動を行っている私ですが、家族や周囲のみなさんの理解と協力があってこそ、なんとかできていることだなと実感しています。家族はじめ周りのみなさんの声にも耳を傾けつつ、地道な活動を続けていきます。引き続き、お付き合いのほど宜しくお願いします!
それと最後に嬉しいご報告!少しずつですが、絵本を借りていってくれる子が増えてきました。最初は興味なさそうにしていた子も、「じゃあ今日はこれにする!」と自ら絵本を選んでくれるまでに変化している様子がわかり、密かに心の中でガッツポーズをしている私です(笑)
撮影協力:中沢結美子さん、住谷ポオラさん


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