雪中の「天良文庫〜 たのしもう!!冬じかん〜 2月の会」開催!

イベントレポ

今年に入り初の大雪となった2/7。夕方から短時間で自宅の玄関前が埋もれるくらい雪が降りました。(新潟市内ではこの冬一番の積雪量!)雪の柔らかいうちにと2時間みっちり除雪をし、翌日には案の定筋肉痛(苦笑)でしたが、なんとか2/9に「2月の会」を開けたので、ふりかえりたいと思います。

まさに雪中!での文庫開催。大変とはいえ、何だか心は弾みます。そしてさすが新潟人!10人の子ども達+5人のママさんという雪の影響を感じさせない参加率で嬉しい限り。2月の会は「たのしもう!!冬じかん」をテーマに紙芝居・絵本・詩・つくりものを選びました。

最初は柿本香苗さんの詩『みかんかんかん』(詩集『ペンを持つとボクね』竹林館)から。耳にのこる、リズミカルなとてもいい詩でした。みかん、デコポン、はっさく‥。みかんの仲間のオレンジ色を想像するだけで、明るくみずみずしい心地に。初めて参加してくれた6歳の女の子も「みかんかん おもしろかった!」とのちほどママさんに感想を言ってくれたそうです。

窓の外の雪を借景にして、今度は童心社の紙芝居『雪わたり』(宮沢賢治童話名作集)を読みました。紙芝居は、「芝居」というだけあって読み手にてとっても劇のように演じる面があります。子ども達が目にしているカラーの絵を頭に浮かべながら、目の前の子ども達の反応を感じながら話す。読んでいる私自身が『雪わたり』の中にでてくる幻燈の「(しゃべる)スライド面」になったような気さえする不思議な感覚でした。幻燈会のシーンで、酔っ払いが泥の団子をほおばるところで子どもが笑ったり、素直な反応がありました。昨秋に「夜空の幻燈会」をやったので、幻燈というものがどんなものかわかる子ども達が多かったように感じます。「あの時、幻燈会をやって本当に良かったな」と思いました。〝かたゆき(堅雪)かんこ しみゆき(み雪)しんこ〟何度も出てくるこのフレーズが印象的で、雪の世界のひんやりとした冷たさに対して、四郎とかん子のきつね達との交流のひとときは熱を帯びていたように感じます。私自身『雪わたり』のお話からは、かつて十日町の雪まつりで体感した、雪で作るかまくら「ほんやら洞」の中のあたたかさ(神棚を飾ったり、お餅を焼いてたべたりしてその中で過ごす)のような独特な感じを想起しますし、雪国の子らにはぜひその感覚が伝わっていってほしいなと思います。もう少し子ども達が大きくなったら、内容を端折らず、賢治の原文に即した語りなどで味わいたい大切な作品です。

その後、絵本『いっすんぼうし』、おやつをはさんで『はたきがけこうしん』を読みました。『いっすんぼうし』は、参加されたお母さんの一人が「内容はなんとなく知っていたけど、初めてちゃんとお話を聞いた」と話してくれました。日本の昔話はどこで聞いたのか、内容をなんとなく知ることが多いですが、こうして大人になって初めてお話に触れる体験もあるのだなと、同じく私にとっても新鮮でした。「うちでのこづち」を知っていた子ども達も絵本は初だったようで、最後まで楽しんで聞いてくれました。そしてこの後の「はたきづくり」の前振りとして『はたきがけこうしん』を読みました。年中向け「こどものとも」のお話でしたので、少し幼児向きでしたが、かわいい絵とさいごの「はっくしょーん」のおちが良かったです。

そうして、「はたきづくり」の時間に入りました。紐通し用の穴を開けた「黒竹(クロチク:50cm丈)」にストッパーとなる紐を巻いてから、十二本に切って円状に並べた布短冊の中心に棒先をつけ、布たちを持ちながらしっかり紐で固定。さらに布を裏返して紐で結ぶという、材料さえ用意すれば割合簡単な作業行程でできてしまう「はたき」。布については、正絹(しょうけん:絹100%)が良いと聞いていたので、全部絹は用意できませんでしたが、古着物と帯揚げや風呂敷(ポリエステルやナイロン100%のものも一部あり)を4cm×65cmの短冊状に切りました。これを準備段階で120本以上切ったのでなかなかに大変でした。地味に穴あけ(「鼠刃錐」というネズミの歯の形の竹専用の錐を使用)も大変でした。布、特に着物の裏地に使用されていた生地などは、切った先からポロポロと繊維が細かくはがれ取れてきてしまい掃除に使えない素材もあったので、はたきに使用する布選びには注意が必要です。使い古しの手拭いなどの木綿で作ってもよかったのですが、初めてだったため今回はこだわりました!紐結びの部分はママさん方に手伝ってもらい無事みな完成。みなさん、ありがとうございました!

その後自由時間ということで、その日の朝、夫が雪かきがてらせっせと作った「雪のすべり台」で子ども達と外遊びをすることに!ソリに乗るまで私が後ろから支え、一人や二人乗りで何往復もすべるのを楽しんでいました。この日一番の歓声と笑顔!!まさに雪の冬じかんを子ども達と楽しめて、私も嬉しかったです。

文庫をやっていて何が楽しいって真面目に本を読むだけではないんですよね。もちろんお話も楽しいですが、こうした子ども達の屈託ない「遊び」の時間が、私自身の心の元気・リフレッシュにつながっていると感じます。娘が中3、もうすぐ卒業というこの時期、「子どもと一緒にいられる(残りの)時間」を意識するようになりました。高校になれば友達と外で過ごす時間が増えてくると思います。となると私は「親、友達の親から、地域のおばさん、おばあちゃん…」と子が成長するにつれ自分の役割は家庭のみにあらず、地域の中にも出てくるのかなと思います。自分のできることで無理せず、地域の子ども達と関わり、これからも心豊かに過ごしていきたいなと、子ども達の声が高らかに響くこんな日はことさらに思うのでした。

雪遊びの後は、余り布で缶バッジやくるみボタンを女の子たちと作成したり、男の子たちは一生懸命家の中で遊んだり、思い思いに過ごして「2月の会」はお開きとなりました。いつも文庫を手伝ってくれる夫と娘が不在だったので、たくさんのママさん方にお手伝いいただきました。感謝感謝です!!

写真撮影:中沢結美子さん(ありがとう!)、桾沢土絵

★追記★ 今回で天良文庫メンバーは29人になりました!貸し出しの絵本もこの日は、計21冊と2年近く文庫をやってきて、過去最高を記録!あるママさんから「天良文庫のおかげで親子で絵本を本当に読むようになりました」とぽろっとお言葉をいただき、家庭文庫の世話人冥利に尽きるな〜とほんとに嬉しい気持ちでした。励みになります!

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