ふりかえり「8月の会」&「9月の会」

イベントレポ

8/4に予定していた「8月の会」は子の体調不良のため、急きょ8/10に開催。じっくり振り返る間もなく8月が終わり、今度は9/8に「9月の会」を開きました。ここまであまりに一瞬かつ濃密すぎて何だか思い出すにも記憶喪失感が否めません!が、今後のためにも書き残しておこうと思います。

もはや内容を思い出すにも携帯の写真と動画が必須なおぼつかない私の記憶力。40代に入りぐんと忘れやすくなった気がします。断片では残っていても、その前後関係が怪しいのです。それでも先日お風呂中に息子に「ママ、ずっと若いままでいてね」なんて言われてしまうと、「あー、ぼけてちゃいけない!頭をフル回転させ〝思い出す〟ことで少しでも若くいられるように(それより運動せよ!)」と思いを新たにした次第です。

さて、8/10に戻り、、、お盆期間中ともあって少なめの5名の参加者、そして前回もいらしていただいたわらべうた講習会の講師、石塚千加子さんも駆けつけてくださいました。

工藤直子さんの『のはらうたⅠ』から「おれはかまきり」を読むことから始まったのですが、子ども達から「おもしろい!!」との第一声!〝かまきりりゅうじ〟になりきって読むこちらにも熱が入り、2回読みました。この詩、やっぱり子どもにもウケがいいです。つづいて田島征三さんの『とべバッタ』を大型絵本で。せっかくなので、江南区横越のご自宅で読み聞かせや昔話など「石塚さん家のおはなし会」を長く開いていらっしゃり、今でもおはなし会に出張なさるベテラン石塚さんに読み手をバトンタッチ。千加子さんの声が心地よく耳に残り、すてきな読み聞かせでした。もともと絵に迫力のある作品ですが、大型絵本になってさらにバッタがすごい勢いで飛んでいく光景が目に飛び込んできて、「この絵(蜘蛛と巣がめちゃめちゃ)がこわーい!」とか、荒地をこえ海をこえてはるかへ飛んで行ったシーンでは「たぶん北海道までいったよ」とつぶやく子も(笑)子どもの目には絵本の画の奥に、想像という広がりの画面があるのかなとふと思いました。私も文庫の活動を通じてそんな奥行きを取り戻せたらなぁ、と密かに思っています。

その後は、先日購入したばかりの『いちにちおばけ』『なつやすみ』を読んでおやつ休憩に。おばけものが好きな子いるかなと思って蔵書に追加したのですが、やっぱり1人女の子が食いついて「これ借りてく!」と言ってその日借りていきました。『なつやすみ』は真上から描いたいわゆる平面図の構図が面白い絵本。平面図と言ってもところどころ立体で斜めになっていたりして印象に残ります。中でも細かい描写(そうめんが揖保乃糸だったり、百貨店の袋が西武だったり)が私にとってのツボでした。作者の麻生知子さんは「好書好日」のインタビュー記事を拝見したら同い年(どおりで)!昭和の懐かしい夏の風景も出てきて、ご本人も「記憶の中のものと描くものの絵と誤差のないように描いている」とおっしゃっていて、その過ごした記憶の時代が重なっているからなのか、絵から感じる作者の目線・視点に親近感がわきます。沢山の夜店が並ぶ観音開きのシーンは力作!今の息子たちにとっては、新潟の初夏の風物詩「蒲原祭り」が、夜店の並ぶ夏祭りの記憶の原風景になるのかな〜と思いました。

夏らしい空気の絵本をいっぱい読んで、次にとりかかったのは「藍染めのてぬぐい絞り染め」体験。子ども達はみな「絞り」は初体験でした。ビー玉や輪ゴム、割り箸、紐を使っていろいろな模様が出るように工夫しました。模様の作り方は本当に人それぞれで見ていて楽しかったです!

がしかし、肝心の「染め」の作業の際に、購入した藍(インディゴ)の染料が古くなっていたようで、うまく反応せず、本当にうっすらしか色が染まってくれませんでした。通常であれば、染料と還元剤の粉を混ぜた時に「藍の花」とよばれる沈殿物ができるのですが、それがまったくできずおかしいな〜と思いながら染料に、絞って水で濡らしたてぬぐいを浸けました。染料は古くなると反応がうまくない、ということを身をもって学びました。以前、藍の生葉染めを体験したことがあり、その際一回目は薄水色で、いわゆるあの濃い藍色になるには何回も染めの工程を重ねるのだということが頭にあったので、きっとそのせいかなと思いましたが、それは思い違いでした…(泣)泣く泣く、色の薄いまま作品をお渡しすることに。そこで、その日中に「9月の会」は絶対リベンジをやるぞ!!と決め、9月にも今度は染料を、見本用に使ったものと同じものを新たに購入してやることにしました。そんなこんなで「8月の会」では上手くできなかった藍染めに気をとられ、集合写真すら忘れてしまい、反省の多い1日となりました。とはいえ、夏休みの忙しい中都合してきてくれた子ども達、石塚さんと夏満載の天良文庫で一緒に過ごせてよかったなぁと思いました。いつもありがとうございます!!

この勢いで9/8に開催した「9月の会」も振り返っておきます。今回は、秋や月を意識したチョイスに。最初に寺尾紗穂さんのアルバム「わたしの好きなわらべうた」の中の子守唄「ねんねこお山の」をCDで流しました。月にうさぎが住んでいるかもという話から、うさぎの子が出てくるこの唄を選びました。隠岐島海士町という遠い島に伝わった子守唄。子守唄ってどことなく物悲しい暗い(短調な)イメージがあったのですが、この曲は元々長調だったそう。また寺尾さんのアレンジも明るく可愛らしいので、子ども達と楽しく聴くことができました!

次はおなじみ『のはらうたⅴ』から「あきのそら」という、秋が深まってどんぐりが落ちる頃の清々しい青い空を想うような詩を読みました。お盆過ぎてもまだまだ日中はもや〜んとした夏の暑さが続いている新潟の9月ですが、少し先どりした詩を読んでみたらいくぶんか心がすっとしました。早く秋が深まるといいなと思いながら、まだ夏を引きづり名残惜しい気持ちもあって。秋はそんな複雑な(センチな)感情になりますね。そんな大人の気持ちはさておき、子ども達はあいかわらず元気!お気に入りの人形をめいめい持ち、久しぶりの天良文庫を楽しんでくれているようで、こちらも嬉しくなりました。

続いて絵本の時間は、『やまなしもぎ』『ぼく、お月さまとはなしたよ』『つきのぼうや』の3冊でした。

最初は昔話の『やまなしもぎ』を読んだのですが、、、実はこの日の朝、岩手県盛岡市からとある果物が届きました。「イワテヤマナシ」(梨の野生種)です! 来月の天良文庫で朗読する宮沢賢治の『やまなし』に登場する薫り高い梨で知られるもの。その薫りが実際にどんなものか知りたくて、どうにか手に入らないかと調べたところ、元神戸大学の先生で「イワテヤマナシ」について研究、今は就農され故郷の盛岡でその生産をなさっているという片山寛則さんをYoutubeで知りました。Instagramでメッセージをお送りしたら、「まさに今が一番、ヤマナシの香りの旬です」ということで、早速2kg購入させてもらい冷蔵便で送っていただき、文庫の日当日に届いた!というわけです(ナイスタイミング!!)。10月の天良文庫は天良の命日前夜ということで特別な会を催しますので、そのお知らせは追ってまた。その際シロップかジャムの形でヤマナシを試食してもらおうと考え中なので、どうぞお楽しみに!

早速、届いたばかりのヤマナシを試食しました。ちなみに試食した1個は、片山さんの計らい生食でも甘い「さねなし」でした。他のものは香りは良いけど、食べるには酸っぱい加工用のなし(「階上梨」という名前だそう)で、香りを楽しんだ後、翌日氷砂糖を入れシロップを作ることにしました!

すっかりヤマナシで盛り上がってしまいましたが、試食後に『やまなしもぎ』を読みました。3兄弟がでてきて、昔話によくある1、2番目の兄は失敗するけど、3番目の弟が(やまなしもぎに)成功し、最後には家族みなが幸せに暮らしたというお話。絵がなかなか風情のある良い本でした。子ども達もヤマナシの香りとともに印象に残ったかな。

その後、おつきさまが出てくる『ぼく、お月さまとはなしたよ』『つきのぼうや』を読み、こちらはそれぞれにオチがあって面白い絵本でした。前者は「やまびこ」(の言葉というより現象)がでてくるのですが、「山で『やっほー』というと、『やっほー』って返ってくることをやまびこっていうの知ってる?」と尋ねてみると、「知ってる!私ショート動画でみたことある」と教えてくれた女の子。時代だなと思いました。私自身もやまびこは体験したことはありませんが、動画でこういう知識を得るんですね。「じゃあ、ほんとうはお月さまが言ったんじゃないじゃん」とか「ぼくも(全部おんなじこと言ってるって)気になったよ」と感想を言っていてかわいらしかったです。最後の『つきのぼうや』は、子ども達の集中が切れてきた感じがしたので、急ぎめに読みました。毎回思いますが、このあたりのさじ加減がなかなか難しい。やはり年長さんが多い文庫のメンバーは、以前よりもお話を長く聞ける子が増えてきた印象ですが、お話だけで興味を引っぱるにはバランスも必要だなと思います。最後は軽く聞き流せるような絵本でもよかったかなと思いました。でも『つきのぼうや』は、絵本の形が細長く特徴的で内容も素敵な作品ですし、メンバーの子のお母さんが「私が個人的に大好きだった絵本です。今は実家にあって」と教えてくれて、そのお子さんが、自分のお母さんのお気に入りだった絵本を初めて知る機会になったのはよかったなと思います。

そして、いよいよリベンジ・絞り染めの時間!前回よりもスムーズに、子ども達と絞り作業をやることができました。小学生のお姉さんはもちろんのこと、6歳児たちが輪ゴムでビー玉をとめるのが結構上手で、また模様の位置決めなどもこだわりを持ってやっていて、小さなことだけど成長を感じました。「ああ、いま〝遊び〟中心のこの子たちは、もう来年には小学生なのかぁ」と感慨深く…その〝遊び〟をもっと継続させてあげられるよう、天良文庫でできることは何だろうなと思いました。そうこう考えるうち、毎回ぱっとアイデアが湧いて出てくるので、「文庫活動は楽しい」しかないです!

染料は今回ネイビーブルーの人工染料(「みやこ染」製)を使用しました。試しでやった時よりも水温を高めにして、かつ少し長く浸けたので、より濃く染まった気がします。翌日には乾いて、無事お渡しすることができました!!

最後は記念撮影!!我が家のいろんな場所で撮影している気がします。ここは2階の天良の仏壇のある「そらくん部屋」。写ってはいないけど、いつもここには天良が居るなと思って写真を撮っています。ちょうど撮る時、隣りに天良の仏壇があって、男の子が天良の写真に向かって「天良くん、いま元気かな」って呟いていたので、「元気だよ、きっと。天国では2歳になっているよ」って応えました。こんなふうに気にしてもらえる人が一人でもいると、天良は嬉しいんじゃないかな。

9月の会もこれにて無事終了!ご参加、ありがとうございました☆

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