風と子どもの笑顔と。「6月の会」ふりかえり

イベントレポ

6/9、雨が降るかな〜と思いきや、やっぱり天良くんのおかげか晴れてくれた天良文庫の日。「6月の会」を振り返ってみたいと思います。

はじめに、蛍がもうじき舞い始める季節ということで、埼玉のわらべ歌で、蛍のことをうたった「あの山で光るものは」を歌いました。伴奏は我が家の長女・直(なお)のピアノ。世話人・桾沢が大好きなシンガーソングライター・エッセイストの寺尾紗穂さんの「わたしの好きなわらべうた」から、直に耳コピしてもらい、子ども達が歌いやすいように短くしました。最初に私と息子が歌って、そのあと「真似してね」と言ってひらがなの歌詞をみせながら、子ども達も一緒に歌いました。

歌詞はこんな感じ。

「あの山で光るものは」 (埼玉/蛍の歌) (東松山市高坂)

あの山で光るものは 月か星かホタルか

月ならば拝みましょうか 蛍ならばお手にとる お手にとる

(寺尾紗穂「わたしの好きなわらべうた」より)

この歌詞には続きがあり、「これがわらべうたなの?」と私は目から鱗!?とても味わい深く素敵なのです。興味のある方は、寺尾さんが書かれたWEB上のエッセイもご参考になさってください。わらべうたについて各地へ出向きリサーチされた中で、実際に気に入ったものを彼女のセンスでリアレンジ。もともとは何の伴奏もなしに歌われていた「わらべうた」が、彼女の声とピアノ、バンドメンバーの演奏も加わりとても素敵な音楽になってアルバム「わたしの好きなわらべうた」へと昇華されています。アルバムのうち何曲かはYoutubeでも聞けますのでぜひ!!

初めての歌でしたが、素直に一緒に歌ってくれる子ども達の姿が愛おしくて・・寺尾さんの歌をきっかけに、私自身も「わらべうた」に興味が湧いたので、次は新潟の歌もやりたいなと思っています。新潟のわらべうたについて気になる人を見つけたので、ぜひ会えたらいいなと思っています。

続いて、詩「もしも」を読みました。谷川俊太郎『いちねんせい』におさめられたこの詩。和田誠さんの絵が添えられていてこれも良かったため、今回は絵を見せながら読みました。こちらはゆっくり読んだつもりでも、5歳前後の子ども達は十分ことばを飲み込めなかった、あるいは飲み込むまえに言葉を聞き流してしまったのかも。読み終えたとたん「はやっ!!」とのコメントが。「まだ続くじゃん!」とその女の子が言うので、『いちねんせい』をその子に合ったペースでじっくり読めばきっと、より深く言葉(その背後にあるイメージも)と出会えて満足するのではないかと思いました。この時は、次の読み聞かせの方に意識がいってしまったのですが、次回その子が文庫に来たら自由時間に読んであげるか、この本をぜひ借りて「お家の人に読んでもらってごらん!」とおすすめしたいなと思います。

この後読み聞かせしたのは、4月にもらったリクエスト本『おしくら・まんじゅう』『バーバパパのはこぶね』の2冊と6月にちなんで『うまれたよ!カタツムリ』でした。

とりわけ反応が良かったのが、2009年に54歳の若さで亡くなった、かがくいひろしさんの『おしくら・まんじゅう』でした。かがくいさんといえば『だるまさんが』などのだるまさんシリーズですね。50歳にして絵本作家デビュー、たった4年間に16作品を生み出した彼の人生、軌跡をふりかえる展覧会「かがくいひろしの世界展」が現在巡回中(2024年9〜11月には東京・八王子でも開催)のようです。これはぜひ行ってみたい! 『おしくら・まんじゅう』も次はどうなるの?と、多少注意散漫な子どもでもついつい絵本の画面に吸い寄せられるような引力のある構成、ついつい歌うようにリズミカルに読んでしまうことば選び。そんな面白さに読んでいて気がつきました。こんなふうに子ども達が夢中で彼の絵本に惹きつけられる秘密が、展覧会では何かわかるかもしれないなと思います。

そして、さっそくこの日『おしくら・まんじゅう』は文庫終わりに借りていく子がいました。ちなみに天良文庫には『なつのおとずれ』というかがくいさんの絵本がありますが、これは息子のお気に入り。3回くらいは読んだと思います。ぜひ次回「7月の会」の時に借りてみてくださいね!

絵本の読み聞かせのあとは、おやつタイム。その間に竹細工で「かざぐるま作り」のための準備です。

昨年から夏前に「涼しげなかざぐるまを作りたいな〜」と思っていて、紙工作ではよくあるのですが、天良文庫ではあえて難しい竹細工のかざぐるまに挑戦しました。そんな難題にお応えいただいたのは、ワークショップで何度もご一緒したことのある新潟市内西蒲区在住の竹細工職人・成田文香さんです。「ぜひ、子ども達と天良文庫で竹細工をやりませんか?」と今年の年賀状でお願いしていたのでした。そして4月、機は熟したとばかりに成田さんにかざぐるまのイメージと作り方動画のリンクをお送りして正式に依頼。試作品をつくっていただき、私も5月に手習いに成田さん宅へお邪魔するなどして今回のワークショップが実現!成田さん、ご協力に感謝です!当日は可愛い娘さんと一緒に来てくれました。

さて、そんな成田さんとの竹細工。どうしてもつくる工程で大人の助けが必要になるため、数人ずつの入れ替え制でのぞみました。5歳児の手には竹のひごをたとえ4本でも、力を入れながらおさえておくのが難しく(わかってはいました)‥ほぼ大人が一対一で子どもについてメインで作業をし、そこに子どもがひごを動かしたり、選んだ和紙を貼ったり、ひごを切ったりを担当しました。成田さんの発案で、ひごの端に1〜8の番号を書き「○番のひごを○番と○番の間に通して」「ひごを動かす順番は○番から」などと説明するのに大いにこの番号が役立ちました。〝くるま〟部分を作った後は、それを竹の棒に取り付けるのですが、その棒も事前に火曲げしストッパーを付けて用意いただいたりと、さすが職人さん!仕事が細かく丁寧!と感心しどおしでした。

子ども達は、たとえ全部自分の手でできなくても大人と一緒にやることで、こんなふうに動かすとこんな形になるとか、竹ひごの表と裏の違いやしなり方、折れないように途中霧吹きで濡らす事なども含め竹細工の面白さを少し体感できたのではないかなと思います。

何より出来上がったかざぐるまが各々素敵で。「外に出てまわす〜!」とさっそく家の前に出て風にあてて喜んでいました。竹製かざぐるまを持って走る子ども達の笑顔と歓声にほっこり。やってよかった〜としみじみ思ったのでした。

最後に記念写真も撮れて「6月の会」も楽しく無事お開きとなりました。参加いただいたみなさん、親御さんも、本当にありがとうございました!!

【おまけ】かざぐるまのその後。とあるお母さんから写真が。作ったかざぐるまをお子さんがとても気に入り、エアコン前に設置。涼しげに回っていて夏中活躍しそう(笑)とのご報告でした!ありがとうございます!

コメント