3月21日「春分の日」にふさわしく、あたたかな春の陽気に包まれた快晴の新潟市。無事、最初の船出となった「天良文庫~ちいさな船出~3月の会」が終了しました!
終わってみたら、あっという間の1時間半。いま心に一番に思うのは、「楽しかった、やってよかった」ということ。昨年生後5ヶ月で旅立った次男・天良が、私に文庫活動というきっかけを与えてくれて、その最初の歩みを一緒に喜んでくれているかのような楽しいひとときのプレゼントを受け取った気がしました。

初心を忘れないためにも、少し振り返ってみたいと思います。
13時半からスタートした今回。息子の保育園友達(4歳児)5人に来てもらうことになっていたのですが、自宅に友達を呼ぶこと自体が初めてだったので、当日息子は朝起きて文庫の始まりまでの時間が長すぎて「待ちきれない!!」状態。きっとお友達も朝からソワソワ、わくわくしてくれていたと思うのですが、午後までひっぱったのは良かったのか悪かったのか…。今後、色々な時間帯で試してみようと思います。

家に次々と友達がやって来て、手洗いを済ませた後すぐにやってもらったのは、2階の天良の祭壇(まだ仏壇がなく)へお線香をあげてもらうこと。子ども達は、赤ちゃんの死ということを直接的ではなくても子ども達なりに理解しているようで、また祖父母宅の仏壇で手を合わせる経験をしている子どもが多く「こうやるんだよ〜」と教えてもらいながらお線香をあげてくれました。


文庫の開設に際し「そらくんに読んであげてね」と、あるお母さん(S.N.さん)から『そらとくもの絵本』を寄贈してもらいました。そのお気持ちがありがたく、またこのタイトルを見てパッと思いついたのが、天良文庫で今後文庫独自のテーマ選書として、「そら」(空、天、宙、雲、気象、天地…)にまつわる本を収集していくのはどうかということ。早速翌日から「そら」に関する本を探し始めました。アイデアをくれたS.N.さん、ありがとう!何かいい本があれば、コメントでも直メールでもぜひご紹介いただけたら嬉しいです。


その後、1階に集まってきた子ども達と、メンバーカード作りをやりました。文庫に来たら、毎回スタンプを1つずつ押していくと楽しいだろうなと思ったからです。好きな穴あけパンチで紐を通す穴をあけ、一緒に名前をひらがなで書いてカードは完成!
この後子ども達がまだ興奮気味だったので、読み聞かせをする前に少しクールダウンしてもらおうと、娘にピアノで「ムーン・リバー」(1961年の映画『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘップバーンが歌った劇中歌)を弾いてもらいました。最近弾き始めたばかりの曲でしたが、嫌がらずに披露してくれました。

そして空気が落ち着いたところで、いよいよ読み聞かせをスタート。3月の会のテーマは「春のめぶき」。最初に一番季節が冬に近く雪がでてくる『はなをくんくん』を。私は子ども達の前で読むのが初めてでドキドキしていましたが、(つい速くなってしまいがちなので)間合いを意識しつつ読みました。子供たちの反応まで見ている余裕がなかったものの、絵本が好きなんだろうなとわかるくらいには、こちらの方をじっと見て聞いてくれました。


続いて2冊目は『はるのゆきだるま』。タイトルや表紙からして切ない感じの本ですが、こちらも絵を見つめながら最後まで子ども達が集中して聞いてくれました。少し悲しいシーンもあって、読み終わった直後に「どうだった?」と尋ねたところ、一人の男の子が「ちょっと悲しかった」とつぶやいてくれました。息子も最初に家で読んだ時、「ゆきだるまさんかわいそうだね」と話していたので、子ども達はそれぞれに何かしらに感情移入をするのだなと思いました。
3冊目の『さくら』。今時季にぴったりで、桜の木の仔細な変化を捉え、蕾の先・芽の先まで丁寧に描いている秀逸な本ではあるのですが、後半になってくると子ども達も集中が切れ、落ち着きない様子に…。実際に桜を見れたらと思い、私のすぐ後ろにセットしていた枝物の「啓翁桜」のことなどすっかり忘れ、読むことで精一杯になってしまいました。桜を実際に観察し、蕾の先の色がどうなっているのか、はっぱの赤ちゃんはどのへんにあるのか触れればよかったな〜と後で思いました。
一方的にこちらが絵本を読んでいると、受け手である子ども達(特に年少クラスの4歳児)にとっては、当然退屈になってきます。対話や子ども達の興味のあり方に意識を向けるような読み方ができればいいのかなと頭では思いましたが、翌日保育園の先生にお話したら「子どもが集中して聴くのは、せいぜい2冊までだなぁ」とのお話!そんなことも知らない私は、無理やり5冊を設定し、読み続けてしまったのでした…。

4冊目の『さくらのふね』の頃にはほぼ子ども達はザワザワ状態で、焦った私は絵本のストーリーの中に入りきれずに、ただ読むのをこなすという状況になっていました。それでもなんとか子どもたちの意識を向けさせたくて「どこに虫さんたちがいる?」などと声をかけながら、やっと読み終えたのでした(苦笑)きくちちきさんの絵がとても素敵で、目にも明るく優しい気持ちになる絵本だったのに、また機会をもうけて、じっくり味わいたいです。
その後子ども達は「ぼくトイレ〜」「2階行きたい」などと三々五々散り始めたため、「この後『新幹線のたび』を読むよ〜」と予告をしていったん休憩へ。休憩から戻ってきたはいいけれど、今度はあまり聴くモードにならず、そのまま私も日本地図のページを見せて「みんな日本って知ってる?」などと言いながら、読み聞かせを再開。しかしこの本は、ちょっとチョイスに失敗したかなと反省…。旅の途中の日本の鳥瞰図や、新幹線の中の乗客の様子や声が細切れに紹介されていたため、4歳児にとってはストーリーとしてのわかりやすさが足らず、子ども達がのってきませんでした。それこそ旅の本なのに、全然一緒に旅ができていない感じ(もったいない!)。でも自分の子どもとマンツーマンで読んだ時には、色々な対話をしながら読めてこの本らしさを楽しめたと思うので、「一対多」でも楽しめる本選び、もしくは私が技術を上げることが必要だなと今回学びました。
なんとか5冊を読みきり、読み聞かせは終了。ここで、時計を見たらもう14:30過ぎ!この時点で1時間超えでした!この頃には子ども達もお腹が空いてきたようで、「おせんべい食べる?」「お茶飲む?」と誘うと、それぞれに集まってお菓子やお茶を口にしていました。と同時に、やはり子ども!息子のおもちゃを2階から持ってきて、あっという間に辺りは保育園での室内遊び状態に。ここまでくるともう文庫ではなくなっていたので、私も文庫モードは終了。遊びに付き合ってみたり、声をかけたりして終了時間の15時まで、休憩しながら過ごしました。


子ども達には「天良文庫は図書館みたいに本の貸出もするよ」とお話していたものの、遊びに夢中だったため、帰り際にお迎えに来てくれた親御さんに声をかけ、各々借りたい本を選んでもらって(何人かは子どもと一緒に選んでくれていました)、今回天良文庫のために自作した消しゴムはんこの蔵書印を押しつつお家へ持って帰ってもらいました。
これで初回の天良文庫は終わりました。私はほっとして少し抜け殻状態になりましたが、今回の反省点を活かしつつ、次回もがんばろう!と前向きに思えた夕方でした。天良もきっと同じ空間にいて聴いててくれたかな〜、日没後ブルーの空にはやさしい白い雲が点々とあって、2羽のアオサギが悠々飛んでいきました。なんだか忘れられない春分の日になりました。後から知ったのですが、この日は一粒万倍日・寅の日・天赦日が重なるミラクルな幸運日だったようで、とても幸先の良いスタートとなりました。
参加者のみなさん、親御さん、色々と手伝ってくれた娘や息子、家の掃除をしてくれた夫にも感謝です!ありがとうございました!!


【おまけ談】この日の夜、息子が「そらくん文庫たのしかった〜」と呟いていたので、「それはよかった!何が一番楽しかった?」って聞いてみたら、「えっ!? お友達と戦いごっこしたところが一番たのしかった」だそうです(苦笑)親の目論見はあっけなく外れてしまったのですが、、まあ何とか無事に終われてよかったです。


コメント